そろそろ袷の季節。夏着物の片付けと虫干し、メンテナンス術を紹介
暑さがやわらぎ、秋風が心地よく感じられるようになったら、着物の入れ替えをする時期です。そろそろ袷の着物を出す準備をしましょう。着物を長く美しく着るためには季節ごとのメンテナンスが大切です。今回は着物の片付け方や保管のコツ、虫干しなどメンテナンスのポイントを紹介します。

夏着物の片付け
まだまだ暑い日が多かった9月の気温に合わせて着ていた夏着物。汚れていないように見えても、一度着た着物はクリーニングが必要です。夏の暑い時期に着た着物には汗が残っています。汗が残ったまま片付けてしまうと黄ばみの原因になります。一般的なクリーニングでは汗は落とせないため「汗取り」が必要です。着物専門クリーニング店や呉服店に相談しましょう。
クリーニングから戻ってきた着物はビニールのカバーや袋で包まれています。カバーや袋は必ず取り外して和紙のたとう紙に入れましょう。
袷を出すときにチェックすること
夏着物を片付けたら、そろそろ袷の着物の準備も始めましょう。早めにチェックしておくと、着たいと思ったときにすぐに着ることができます。まずは全体を見て汚れやカビ、変色しているところがないかをチェック。変色しやすい裏地も必ず確認しましょう。糸が出ていたりほつれたりしている箇所はないかもチェックします。長期間の保管でシワやにおいが気になることもあるでしょう。ちょっとしたシワは生地に合わせた温度のアイロンで整えます。においが気になる場合は陰干しをしてにおいを飛ばしましょう。カビやほつれ、においやシワが強いときは着物のプロに相談すると安心です。
虫干しで湿気とカビの対策
タンスやクローゼットに入れたままの着物は湿気を含んでいます。定期的に虫干しをしてカビを防ぎましょう。虫干しは2月、7月末〜8月、10月末〜11月の晴れた日に行います。前後に2日程度連続で晴れている日の10時から14時の間が最適です。1~2時間程度陰干しすると湿気を取ることができます。多忙で虫干しが難しいときはエアコンのドライ機能を利用するのもいいでしょう。
着物の保管のコツ
着物を保管するときにも注意するポイントがあります。たとう紙が変色している場合は新しいものに取り換えましょう。また、引き出しや収納ケースに詰め込みすぎないことも大切です。引き出しの下段は湿気がたまりやすいので、湿気の影響を受けやすい着物の保管には向きません。湿度の低い日に、引き出しを開けて中の湿気を飛ばすのも効果的です。
きれいを保つために着物用の乾燥剤や保管用ケースの利用もおすすめします。
着物のメンテナンスはプロに相談を
着物をいつもきれいに着るためには正しいお手入れが重要です。着物を入れ替えるタイミングでチェックしたり保管方法を見直したりしてみましょう。メンテナンスに不安なときはプロに相談すると安心です。はやのやでは着物のクリーニングや保管方法についてもご提案させていただきます。いつでもお気軽にご相談ください。

