自分サイズの着物を着たい!寸法の測り方や各部分の名称について説明します

自分サイズで仕立てた着物は、着付けがしやすく着くずれしにくいという利点があります。着物の購入時や譲り受けた着物をお直しする場合など、自分のサイズを把握しておくと仕立てがスムーズです。しかし、標準的なサイズで選べる洋服と違って、着物の寸法はわかりにくいですよね。今回は着物の各部分の名称や寸法について説明します。

着物の寸法に使われる単位

着物の寸法を測るときには尺貫法が使われます。尺貫法には鯨尺(くじらじゃく)と曲尺(かねじゃく)がありますが、和裁では鯨尺を用います。曲尺はおもに建築で使い、1寸が3.03cmです。鯨尺は1寸が約3.78cmとなり、曲尺とは若干長さが異なります。単位には尺(しゃく)、寸(すん)、分(ぶ)、厘(りん)があります。10分で1寸、10寸で1尺、10尺で1丈(じょう)となります。

着物の各部分の名称と測り方

着物の各部分の名称は洋服と異なり耳慣れないこともあるでしょう。それぞれの名称や測り方、寸法の決め方を説明します。

身丈、着丈とは?

身丈とは着物のできあがりの長さのことをいい、身長と同寸です。着丈とは着用したときの丈のことで、着丈+おはしょり分で身丈となります。女性はおはしょりがあるため身丈と着丈が異なります。おはしょりがない男性は、身丈と着丈が同じです。

袖丈?袖幅?裄とは?

着物の袖丈とは袖山から袖底、腕を通している上から袖の下までの長さをいいます。洋服で袖丈という肩から手首までの部分は袖幅です。背中心から袖付けまでは肩巾といい、裄(ゆき)は、袖幅と肩幅を足した長さをいいます。 

裄を測るときは腕を斜め45度にして、首の付け根にある骨のところから手首の出ている骨のあたりまでを測ります。生活着として着られていた時代は手首が見える程度の短めが主流でした。最近は手首の骨のあたりが隠れるぐらいの少し長めが人気です。

身幅とは?

後幅と前幅、衽幅を身幅といいます。腰回り、ヒップのサイズを基準に身幅を決めます。お茶席で着る着物は身幅を広めに仕立てる場合が多いようです。

柄がつながっている絵羽の着物(留袖や訪問着など)は柄合わせにより、身幅を調整することがあります。小紋や色無地などは身幅を寸法通りにできますが、絵羽模様の着物を仕立てるときは注意しましょう。

長襦袢や羽織のサイズは

長襦袢や羽織を仕立てるときは着物をもとにサイズを決めましょう。長襦袢の身丈は、着物より1寸短く仕立てます。肩幅は着物と同寸、袖幅は着物より2分短くします。着物から出ないように袖幅、袖付けもそれぞれ2分短くしましょう。

羽織の袖幅は着物より2分広くします。袖付けも着物サイズに2分足しましょう。着物の袖は帯を締めると上がるため、羽織の袖丈は5分短くします。

着物のサイズを測りたいときは、はやのやへおまかせ

自分サイズの着物を仕立てるときは、プロに採寸してもらうのもおすすめの方法です。下半身が気になる、怒り肩、やせ型など気になる部分を伝えると、裄や繰り越しなどの寸法が調整できます。袖の丸みや袖丈など、好みに合わせることもできますよ。自分に合うサイズで仕立てたいときは、ぜひ一度はやのやへご相談ください。

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