単衣の着物はいつから着る?着用時期とコーディネートを紹介
近年、温暖化の影響で冬が短くなっています。気温も上がり、春に袷では暑いと感じる日もあるでしょう。そんな日に活躍するのは単衣の着物です。「衣替えの時期がまだなのに単衣でもいいの?」と、お考えの方は必見!今回は最新の着物事情、着用時期やコーディネートも紹介します。
単衣と袷、薄物との違い
着物は単衣・袷・薄物の3種類に分類されます。それぞれの特徴をまとめました。
単衣
単衣は裏地を付けない仕立てで、春から初夏、秋に着用する着物です。袷と同じ素材で単衣に仕立てることができます。生地の傷みを防ぐため、腰まわりには居敷当てを付けて補強します。
袷
袷の着物には胴裏、八掛と呼ばれる裏地を付けて仕立てます。単衣と袷の間の時期に着る胴抜きは、胴裏を付けず八掛のみを付けて仕立てる着物です。袖口や裾に「ふき」があるため、着用したときは袷のように見えます。冬でも気温の高い日や暖かい室内で快適に着られることから、近年は胴抜き仕立てを好む方が増えています。
薄物
薄物は7月から8月の盛夏の時期に着られる着物です。絽や紗、麻など透け感のある素材で涼しく着ることができます。

単衣を着るのはいつ?季節と気温の目安
近年は春の早い時期から気温が高い日もあるため、3月末頃から単衣を着る方が増えています。20度から22度の間ではその日の天候に合わせて袷や単衣を選ぶといいでしょう。気温が22度を超えたら単衣の着物が快適です。6月下旬、27度前後あたりで薄物の着物にしてもいいでしょう。
昔は6月と10月に衣替えをするのが決まりで、6月1日を境に袷から単衣、10月1日には単衣から袷にするのがルールでした。最近では、時期を目安にすることはありますが、気温や気候に合わせて快適に過ごせる着物を選びましょう。6月と9月のみという着る期間が短かった単衣ですが、最近は長い期間単衣の着物を楽しめます。今の季節に映える色や柄で、単衣の着物を仕立てておくと重宝しますよ。
単衣の着物のコーディネートは
着物の柄も、かつては「その花が咲く少し前に着るのが粋」とされていました。今はその時期の季節感や気候を第一に考え、着たい柄や色を自由に楽しむのが上級者の着こなしといえるでしょう。3月から4月にはやさしい色使いで、桜や菜の花など春の花柄を取り入れて明るく春らしい印象に。5月から6月頃の初夏には流水、花菖蒲や紫陽花などの柄に、淡いブルーやグリーンなど爽やかな色を合わせると涼しげな印象になります。帯や小物の色で季節感をプラスするコーディネートもおすすめです。
「この時期、何を着たら?」と迷ったら、はやのやへ
単衣は袷と薄物の間、短い期間に着る着物でした。最近は気温に合わせて春の早い時期から楽しむ方が増えています。はやのやでは、季節に合わせた装いをご提案いたしております。ご予定に合わせたコーディネートのご提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
